ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 32  職場のおける従業員の流動性について 上位者と下位者、上司と部下の立場

アメリカで就労するためのビザについて

 

こんにちはー 駆け出しブロガー会計士、らーきいです!

僕はBIG4での監査経験を経て現在USCPA監査人としてアメリカのニュージャージー州の会計事務所にて主に日系企業の監査、レビュー業務に携わっています。

同じ職場にしばらく務めていると当然従業員の流動は目に見えると思います。僕も同じファームに数年務めて思ったことは上位職務者(管理職であるマネージャー以上としましょうか)が比較的固定され、下位職務者(主にスタッフ、シニアレベル)が流動するという組織の構造が思い浮かんだのはこの前のことです。というのも去年リーダーを務めたある顧客の監査業務を今年も始めなくてはならないのですが、去年一緒に仕事したシニア以下のメンバー3人が全員退職していました。年数が立っても上の人間はそれほど顔ぶれが変わらないが、下に行くにつれてかなり激しく流動するということです。なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

下位のレベルからすれば基本的には待遇であれ給料であれそれに不満があればやめる、ということがかなり多いでしょう(能力的についていけず離職、ということもありますが)。流動が激しいということは端的に不満が大きく、周りにあるほかの就職先の方がよりよい機会に見えるからそちらにいくという、非常に資本主義的な理由が当てはまることが多いと思います。他にも仕事内容がそもそも合わなかったり、地理的な要因(引越しなど)や家族が理由で離職することも当然あります。

一方上位のレベルがあまり変わらないのはなぜか。上記で述べた待遇や給料に対する不満は下位同様、上位層にあってもおかしくないとは思いますが、でもそこにいる理由はなぜか。

それは別の要因があり、待遇や給料に対する不満というものが柔らいだり、当てはまりにくくなるのではないかと思います。1つには上位層になることで一定の職務上の権限・権力が発生するから、2つ目は時の経過を経て変化を好まなくなるから、ということがあるかと思います。

権限をもつというのは一定の人間にとっては非常に大きな魅力となるでしょう。社内での環境に限定されることはもちろんですが、上に行くにつれて非常に大きな影響力を持つことになります。社内のルールを変更したり、人事や下位の従業員の給与額などについて影響力を持てるのです。また業務上でも責任は大きいとはいえ、その職務を分割し、自分より下位の人間に業務命令をかけられるという点は、”自分の仕事をこなす”ということが一部には”他人に仕事をさせる”という意味にもなり、周りを巻き込んで仕事をこなしていくのは気分がいいかもしれません。命令を受けるというのはストレスになるでしょうか、命令をする側というのはある意味ストレスを減らすかもしれません。この権限を持つという点においては同じ職場で働くにあってもその居心地の点において権限がない下位者に比べて全く異なるでしょう。もっとも人によっては権限とともに必ず発生する「責任」の大きさに圧倒されてしまい、それほど気分はよくない、ということもあります。感じ方は人それぞれといえます。

変化を好まない点について考察してみましょう。上位層にいれば当然待遇や給与は下位層に比べてよくなります。例え不満があってもその条件を維持したまま転職をするのは下位層に比べて困難なのかもしれないし、その職場を離れれば積み上げた人間関係を0に戻すという意味になります。慣れない新しい環境でまた再スタートするのが億劫だというのは大きな理由になるでしょう。特に年齢が上がれば適応力は下りがちです。と同時に年齢が上がれば下がっていく適応力とは正比例して一般的にプライドは上がるでしょう。となると新しい職場で再スタートしてあっさりクビになるリスクだってできれば抱えたくないかと思います。

年齢があがれば自身の家族や子供もいる可能性が高くなるので、そうなると安定的な生活が望まれてきます。年齢を重ねることで保守的、反変化的な心理になるのは当然かもしれません。

そのようなインセンティブが働き上位に行けば行くほど現在の職場からは離れたくなくなるという現象が起こると推察できますね。

ではブログ主は一体どう考えているか、ですか? 今の職場は非常に人間関係やワークライフバランス、自己成長の意味でもいい環境だと考えていますが、もし会計面での別の専門性を求めたい場合や、給料面で困ることがあれば別の職場を考えるかもしれません。僕もマネージャー職ですが上記の述べたような権限のインセンティブはそれほど強く感じません、むしろ責任の重さの方が肌に感じるものがあります。

いずれにしても法制度的には切り捨てご免が比較的いつでも簡単にできるアメリカ文化です。いつどうなってもほかの職場へ移れるよう、自分自身の能力は磨いておかないとな、と思いますね。

こちらのブログ主はアメリカの会計業会に興味のある方や、アメリカで働きたい方へボランティアで相談に乗っています! 興味のある方はコメント欄やツイッター・X(@Larkey_Larkey)からご連絡ください!

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