ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 14 ”日商簿記3級”は役に立つのか?

ニューヨーク近郊の会計士の日記

こんにちはー 駆け出しブロガー会計士、らーきいです。

現在USCPA監査人としてアメリカのニュージャージー州の会計事務所にて主に日系企業の監査、レビュー業務に携わっています。

今までにUSCPAなどの話をしていますが、「USCPAまでとらなくても、、、だけど商売人として、ビジネスマンとして会計には触れておいた方がいいかな?」と思われている方、大正解です! ビジネスマンでも、副業をやろうとしているでも金勘定の基本である簿記は必須の知識。まず入口ともなる日商簿記3級はおすすめ資格のひとつです。もちろんUSCPAを目指している方にとっては必須知識(実際に受けるかどうかは別として、簿記3級に合格できないレベルではUSCPAには受かりません、、、)です。気になっている方は、ぜひ勉強してみましょう! ここでは簿記の3級がどのように役に立つかをお話します!

ブログ主は現時点で会計歴8年以上、日商簿記2級、USCPA取得者です。といってもまだまだ修行中の身ですけどね。上には上がいる業界です(雲に隠れて見えない、、、)。 しかし入口付近のお話なら十分できると思いますよ!

ここからは、日商簿記3級を勉強することのメリットをご紹介しましょう!

メリット①経理の基礎がわかる

世の中の(日本だけではありません、世界のどの国にいっても!)ni企業の会計情報というのは決まったルールで記録されています。会計が世界言語のひとつと言われるゆえんです。その記録方法の基本は複式簿記というもので、これがいわゆる「簿記」です。日商簿記は1級から3級までありますが、この会計ルールにそって記録されたものが最終的には企業の財務諸表に記載されていきます。

まずは一番の基礎部分となる簿記3級を勉強することで企業やひいてはあらゆる経済活動の実態がどうやってみんなで共有する数字になるかをみることができるわけです。

メリット②経理・会計分野に向いているかどうかの適性確認に使える

簿記はとても論理的、実用的で身に着けがいのあるスキルです。しかしクセのある勉強分野でもあります。

その意味で簿記を使った仕事を実際にやっていくには(他の分野も同様ですが)向き不向きがわかれるでしょう。

簿記3級はその勉強をつうじて自分が実際に会計、経理に向いているかどうか、これらへの適性チェックに最適だろうと思います。進捗の早い遅いはあるとして合格する程度の勉強をしてみれば自分に適性があるかどうは分かってくるでしょう。

簿記3級が「どうしても概念が理解できない」「努力しているのに合格まで至らない」という場合は原因はほとんどの場合

1.やり方が間違っている

2. 素養、適性がない

もしくはその両方の3パターンですね。

ですが完全に”2”のパターンで全く素養がなくて頑張っても受かる目途立たない、ということも珍しいと思います(理解が遅くて簿記の全体的な枠組みを掴むまでに時間がかかってしまっている、という事は大いにありますが)。向き不向きはどれだけ時間がかかるかで分かりますが、頑張っても受からない資格では決してないですよ!

メリット③個人事業者の必須知識

今、社会的な流れとして副業の容認が進んでいますし、サラリーマンではなく自営業としてビジネスをされている方もいるでしょう。

そうなると自分のビジネスに経理をしていくのは自分自身、もしくは仮に誰かにアウトソースをするにせよその経理記録を見て、理解できる程度には簿記を理解している必要があります。帳簿はどんな個人事業であっても税金の対象になる以上(では非課税業者なら帳簿はいらないのか? いや結局事業をやる以上会計知識は必要です!)、必ず「正規の簿記方法」にて付けていかないといけません。

個人事業として20万円以上の利益となる場合は確定申告をしなければなりませんし、青色申告を行う際にも原則として正規の簿記による記帳をしていないといけません。そもそもの20万円以上の利益がでているかどうかも正規の簿記法による計算上によって割り出す必要があります。簿記3級でも勉強とはいえ、やっているのでやっていないのでは帳簿付けや、税理士さんとのやりとりなども大分楽になるのではないでしょうか。

簿記3級にパスしてもそれだけで青色申告がバッチリになったり、税理士さんの助けがいらないくらいの知識つくわけではありませんが、簿記知識があるのとないのでは税理士さんにアドバイスや申告を見てもらうにも、どのようなサービスを受けているのがつかみやすくなるでしょう。

もちろんそこから住民税や所得税の勉強を始めるにも必須に知識である簿記。こうした基礎を勉強するのあたってまず簿記3級を勉強することは大きな助けになるはずです。

さらなるメリット:経理会計職の登竜門となる!

簿記は3級だけですとあまりキャリアに使えるものではありませんが、経理会計職の最初のステップとしてはかなり有効なポジションといえるでしょう。2級を取れば実務への基礎知識としてはかなり強いものになりますので経理職への就職、転職はかなり有利になりますし、1級ともなれば日本の公認会計士や税理士への受験入口に立ったとも言えます。その時点で会計専門職の端くれともいえるでしょう。

また2級以上の知識があればUSCPAや中小企業診断士などを取得するにあたっての上位資格への大きな助けとなります。

2級や1級をとるにあたり3級を飛ばすことはありえません。もっとも内容がそれほど困難なものではないので受験自体をせずに2級に挑む方はいると思いますが、その3級の内容を理解せずに上級に進むことはないはずです。というもの3級の知識が上位級のベースになるように簿記は構成されているからです(もちろん2級から1級への関係も同様です)。なので3級をきちんと深く理解することが上位級を取りに行くにあたってもとても大事であるといえるでしょう。簿記3級への理解の深度は関連のビジネスや財務を読み解くにあたって切っても切れないはずです。

簿記3級ですと、就職、転職活動で大きなアドバンテージを持ったり、会計の専門家とみなされたり、帳簿付けや税務申告がバッチリできるようになったりするわけではありませんので大きな期待は禁物ですが、そういったことができるようになるための大きな一歩にはなるハズです。それに合格率は40%程度と、「誰でもうかる!」資格ではありません。非常に実用的な試験である反面、勉強しなければ絶対に受からない試験ともいえるでしょう。独学で受かる方も多いですが、複式簿記というのは初めはとっつきにくい概念であるためスクールやオンライン講習などで基礎を学ぶ人もたくさんいます。

広大なビジネスの世界の言語ともいえる会計、その入り口ともなる日商簿記3級、皆さんも興味があれば是非勉強してみませんか?

こちらのブログ主はアメリカの会計業会に興味のある方や、アメリカで働きたい方へボランティアで相談に乗っています! 興味のある方はコメント欄やツイッター・X(@Larkey_Larkey)からご連絡ください!

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