ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 4 監査人の出張

ニューヨーク近郊の会計士の日記

こんにちはー 駆け出しブロガー、らーきいです。
現在USCPA監査人としてアメリカのニュージャージー州の会計事務所にて主に日系企業の監査、レビュー業務に携わっています。

監査人という仕事は自分の事務所にこもっているわけではありません。

もちろんコロナ化の影響がありますのでコロナ前とコロナ後、そして現在では変化してきていますが、今回は一番よくあるであろう棚卸立会のための監査人の出張についてお話しようと思います。

この棚卸立会とは何かといえば、監査先のお客さんの在庫を数えに行くための出張です。

監査業務とはおおよそ関与先の財務諸表項目を確認する作業なのですが、貸借対照表の資産項目には実際に数えることで確認できるものがあります。そう、「在庫」ですね。お客さんが販売目的としてもっている商品です。お金や有価証券であれば金融機関に問い合わせをすれば済みますが、お客さん自身が持っている在庫ですとそういうわけには行きませんので、監査人が赴いて確認しにいくわけです。その確認はお客さんが年末などに自社の確認目的で数えているところなどにお邪魔して、監査人はもらったリストからサンプルベースで数える、といった作業をします。

ここで細かな実務を説明したりはしませんが、この作業は”在庫棚卸立会(長いので以下、棚卸)”と呼ばれ在庫を持つ会社を担当する監査人であればほぼ必ず経験することになります。この棚卸は本社事務所とは別の場所の倉庫などで行われることもよくあるため出張になることも多いです。地理的な理由で務める監査法人の別の事務所から頼まれることもあります。僕の事務所はニュージャージーなのですが、アメリカだと日本より広い範囲をカバーするので飛行機でどこかに行くことも多いです。ノースカロライナ、ネヴァダ、フィラデルディフィア、メイン、、、 まあラップトップ一つもってどこへでも行かされますね。

もちろん調書に記録を残すことになるのですが、基本的には指差しで数を確認しにいく行為が主となっています。何を数えるかというはビジネスに応じてもちろん扱っている商品が違いますのでそれが面白い点でもあります。つまりその会社が何を売っているかですね。僕が初めて数えた在庫はガソリンでした。

それはニューヨークシティのDeloitteに勤めていた時で、他の事務所からの依頼でした。彼らの顧客の拠点の一つがNY州にあり、その時はレンタカーを借りてNY市北部にある飛行場に行き、その企業(おそらく飛行機による輸送サービス企業だったと思います)が保有するガソリンをドラム缶にはいっているものや飛行機に入っている分などを数えて帰ってきました。

あと面白かったのは同じくNY市北の危なげな地域にいってソーセージの皮を数えに行ったことがありますね。駅を降りた段階で異様な数のタクシーの客引きがいるおかしな場所でした。冷凍倉庫の中で保管ビンを開けたりラベルを見たりしながら数えるわけですが、冷凍庫内作業と想像できずスーツを着て参上してしまった僕はさぞ間抜けに見えた事でしょう(笑)

これを書いている今もフィラデルディフィアのピッツバーグに来ています。今回は工業用ポンプが数える対象でした。
しかし基本的にはデスクで数字や調書文言を眺めながら朝から晩まで文書作成する仕事ですのでたまにこんな在庫のカウントに行くのはやっぱりいい気分転換になる、というのは本当ですね。

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