サービス対応、というかどういう状況からでも客から利益を獲りにくるアメリカ商習慣における日米文化の違い

文化比較

さてさらにびっくりしたのはその後です。

その後通常のレンタカー料金は提示額がカードから引かれたのですが、その約一か月後、何の連絡もなく超過料金をしれっとカードへ請求されていました。その金額たるや$811(その時のドル円レートで約11万9000円)、あれだけきちんと電話で状況説明した上で、先方にレッカーを依頼したにも関わらず、です。業者とも料金はレンタカー屋に回ること、レンタカー屋はレッカー料金について説明はなし。ふざけているのだろうかと思いました。いや、これがアメリカの商業カルチャー、とりあえず請求して文句を言えば対応するし、何も言ってこなければ金をいただく、というものなのです。もちろんこちらもクレームを出しましたが、先方は緊急サービスを使用したので料金は顧客へ請求する、の一点張り。以前似たようなレンタカーのクレームケースを聞いたことがあり、その人は堂々と文句を言ったら理不尽な請求は取り下がった、ということでした。

アメリカの商取引にはには言いたいことや、意見があればとりあえず受付ける、という姿勢がある反面、なければガンガンこっちに言う通りにしてもらう、というカルチャーもあり、何も言わない人は損するような仕組みになっています。今回の僕のクレームはまだやり取りが継続中であり、追加料金を支払うかどうかはまだわかりませんが、こっちにだって言い分はあります。

こうした「しれっと請求する」のが顕著なのはアメリカでは保険や医療のシステムです。彼らはとりあえずぼったくり(としか思えないような金額だが、彼らの料金システムに即している)のような金額をしれっと(しかも忘れたころに)請求してきます。それにクレームをつけて突っぱねるというのが通常の流れであり、それができない人は唯々諾々とその金額を支払わねばなりません。

医療関係でのクレームはアメリカ生活における大きな試練の一つです。クレーム対応には医療の受診時と違い、なぜか翻訳サービスがないので英語が話せないととりあえずお手上げ、話せてもやはり外国人にはきついし、ネイティブであっても子供や老人にもハードルは高いです。一般的な生活をしている市民にはまったく優しいサービスではないのがアメリカの商習慣でないかと思います。

支払いをしてもロクなサービスを受けられないので必然的にアメリカ人は自分でなんでもやっていこう、という考えになります。そして業者があてにならないので家族や親族になるべく頼ろう、という感じです。裏を返すと商売をする側というのはそれだけガッツく利益を獲りにこようとします。日本人の考えるような”顧客のために”というような精神はおおよそ感じられません。”お客様は神様”なのではなく”お金をちゃんと支払うのがお客様”という考え方です。同時にこうした考え方で商売をしているのでしっかり稼ぎますし、インフレ気味なら躊躇なく値段は上げます。従業員の給料も高いです(もっとも自動昇給ではなく、転職によって上がっていくような仕組みですが)。こうした状況を鑑みるとやはり「金を稼ぐならアメリカ、でもサービスを受けるならどこか別の国(日本は最高)」という考えになりますね。

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