ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 35 ボストンキャリアフォーラム 2025 採用活動してきた所感 

アメリカで就労するためのビザについて

 

こんにちはー 駆け出しブロガー会計士、らーきいです!

僕はBIG4での監査経験を経て現在USCPA監査人としてアメリカのニュージャージー州の会計事務所にて主に日系企業の監査、レビュー業務に携わっています。

この時期になるとアメリカで留学している日本人学生にとっては一度は聞いたことのある言葉、ボストンキャリアフォーラムなる就職イベントがあるのですが、今回は自分の事務所の採用の一環で参加してきたのでその所感を書きます。

まずは例年より面接予定が以前よりかなり増えていて、ブースを開いている間は忙しくなりました。以前がアメリカや海外

の大学を卒業した学士や修士ばかりだったのが、近年は日本でみっちりキャリアを積んだ人が前より多くなったのも変化ですね。アメリカでのビザ取得を最優先に考慮し、会計以外の専攻だけど会計事務所を応募する人も多かった印象です。

うちのファームには税務と監査希望として90名近い事前応募がありました。そのうちで、人事からの面接の打診を送ったのは40件弱です。なので応募の大半が人事によるスクリーニングで落とされていることになります。人事でのスクリーニングは何を中心にみているかと言えば、まずはアメリカで労働許可が下りるかどうか(OPTが取れる、すでにグリーンカードなどのビザを持っている)です。これが満たせていないとまず選考対象からは外れます。このビザ問題で日本、カナダ、オーストラリア、イギリスなどの大学に在学中にして、渡米しボスキャリで就職活動をしている学生さん(そして優秀な方が多い!)も多いのですが、そういった方々は残念ながら選考には残れませんでした。ビザ要件の他に見ているのは、基礎として会計を専攻なり副専攻で勉強しているか、USCPAの受験資格を将来的に満たせそうか、GPAはそこそこの水準であるか、などの学歴要件、そして学校卒業があまり先(3年以上など)でないか、弊所では基本的には翌年度の卒業生を採用しているので、あまり卒業予定が先だと対象外になる(翌々年度卒業くらいであれば面接はすることもある)、などを見ています。

個人的に興味深かったのは、他の企業の出店がまだ残っていて、全然ブースを開けているのにウチは土曜の3時くらいにはブースをたたんで帰ってしまったところでしょうか。長丁場でやろうと思えばできると思いますが、事前予約の面接を金曜と土曜の夕方までにめいっぱい詰め込んでしまい、可能な限り有望な面接を済ませて帰ってしまいました。今回は面接数や候補者は多かったので、土曜についてはウォークインの面接もなし。以前よりも採用については今年は強気になっている気がしますね。こういった意向はもちろんパートナー達の考え方が反映されています。

弊所の場合(も)ですが可能性のある候補者には金曜日はディナー、もしくは土曜日は朝食会に候補者を呼んでいます。もちろん候補者の事をもっとよく知るためであり、また候補者からの質問を通してどれくらいウチに興味をもっているかもみています。

正直なところ、ビザの状況や必要な学歴要件などは詐称でもしていない限り、提出されたレジュメからある程度は情報を取れるのですが、やはり直接会って話してみないとわからないのは、その人のもつ雰囲気や人柄、性格、うちの事務所に合うかどうかなどのフィーリングです。非常にあいまいで定性的な評価ですが、これは非常に大事なものでこれが何人かの面接官と面談してある程度合わないとやはり、会社になじめない、という傾向はあると思います。そのフィーリングをつかむために面談もディナーもやっていると考えて差し支えないでしょう。その際に質問をもらうこともかなり重要で、あまりにも候補者のコミュニケーションが受け身すぎる場合、とっかかりがなく、強い採用候補にはなりにくい傾向もあります。

個人的には今年は非常に多くのいい人材がウチのファームの面接に来てくれた印象です。それと同時に、珍しく今年は人がすでに多くおり、僕の所属するニュージャージーオフィスでは監査部と合わせ、その他の州のオフィスの監査部でも各1名ずつくらいの目標でしょうか。さらに税務部は税務部で取りたい人数がいるのでファーム全体では10名とかそのくらいになるのかな、、、。正確にはわかりませんがそのような採用意欲ですね。こうした状況を見てみると現状会計ファームが買い手市場となっているのがくっきりとしてきた気はします。これは一時的なものか、しばらく続くのか、AIテクノロジーとの関連もあるかもわかりませんし、注視していくべき現象かと思います。

また、2025年はBIG4の現地採用部隊も4社中しか2社しか来ていないのは印象的でした。僕の知る限り現地採用でビザのサポートをしてくれる会社は多くはなくボスキャリでは会計事務所群が中心となります。そんな中でウチのファームにもそういったビザサポートを希望する候補者が集まったのかもしれません。

採用は時に運だな、と思うことは本当に多いです。面接タイミングやウォークインのタイミング、その時にタイミングよく、パートナーと小話や面接ができるかどうか、、、などなど。そういった事を外してしまうと、採用につながるディナー招待や朝食会の招待を逃してしまうことが往々にあります。逆に事前面接など全く予定していなかったのにウォークインで履歴書一つ持ってきて、そういったチャンスに入る方もいます。中にはそういったタイミングをつかんだり、情報をもらおうと、定期的に話をしに来る学生さんもいます。こうした人間関係構築型の候補者はもちろん必要な情報の引き出しがうまく、不利な状況からでもチャンスをつかむことが多いですね。

僕もいろんな学生さんや候補者を見る中で、立場は違えどたくさんのことを学べたと思えます。

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